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現在の製品に至るまでどのKORGシンセサイザーに対しても言えることは、常に楽器としての完成度が高い。ということだ。特にヴィンテージなKORGアナログシンセサイザーのサウンドには、当時の日本製機械製品の優秀さを示すがごとく、繊細で優美な魅力に満ち溢れている。
KORG Mono/Polyにしても、そのスペックから想像される4オシレーターの極太サウンドを期待される向きもあるかとは思うが、もちろんそうした骨太なサウンドを得ることも可能なのだが、それ以上に、その豊富なパラメータにより得られる、多彩なサウンドメイキングにこそ、その魅力の骨頂がある。
そして、そのサウンドと並んで「楽器としての完成度」を測る上で重要なのは、その操作性だ。ここでもKORGシンセサイザーは、常に優れた操作性のインターフェースを提供し続けている。この面において、KORG Mono/Polyが本当に素晴らしいのは、ツマミがどの位置にあっても音楽的な音色を奏でる、という感覚を得られることだ。音楽的な重要度に従って選ばれたパラメータ、厳選されたノブの動きとパラメータ数値の変化の関係、演奏者の側に立ったノブの数や配置の仕方など、全てが音楽的にチューニングされていると感じることができる。
私が初めて手に入れたポリフォニックシンセはKORG Mono/Polyの末裔とも言うべき、8DCO/1VCFのポリシンセ・KORG POLY800、そして今までで一番のお気に入りシンセは、一般には初期のサンプラーとして認知されているが、その中身はれっきとしたアナログVCFを持つシンセサイザー・KORG DSS-1だ。これらのシンセに共通することは、繊細なサウンドからトリッキーでクレイジーなサウンドまで、実に幅広い音色を、優れた操作性のもとにユーザーに届けてくれる楽器であるということだ。
今回ここでお届けするKLC-AE Mono/Polyのサウンドバンク64音色によって、自分が感じてきたこうしたKORGシンセの魅力の一端を感じていただくことができれば幸いだ。
polymoog プロフィール:
ポリモーグはELEKTEL、CTO lab.のメンバーです。コンポーザー/アレンジャー/リミキサー/VJ/ライターなど、多方面で幅広く活躍しています。詳しくは以下の "polymoog's web" をご覧ください。
http://www.shinomiya.ne.jp/polymoog/
Date : 2010/10/05
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