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僕が目を輝かせてシンセサイザーを触っていた8歳の頃からずっと、コルグのシンセサイザーは僕の機材リストの重要な位置を占めているんだ。
DW8000が僕の初めてのコルグシンセだけど、こいつは豊かでフルーティーなフィルター、創造力をかき立てるDWGS波形とアフタータッチ、また、初めてオンボードでデジタル・ディレイを装備したシンセだった。DW8000は今でも僕のスタジオで見ることができるよ。
M1との忘れられない出会いの後、90年代前半のコルグのコンパクトでありながらパワフルな05R/Wは、PCベースのMIDIシーケンサーで使い倒した、僕の初めての音源モジュールだよ。
同時発音数32音、素晴らしいPCMサウンドとエフェクターを持つ05R/Wとともに、その後、1993/4年頃の初期Trance/Rave系音楽の世界へと入り込むきっかけになったElectro Body Musicの世界へ最初の旅に出たんだ。
1993年頃、僕は地元のオーストラリア西部にあるPerthで、その都市最初のライブダンスミュージックトリオの"Sensory Overload"を結成した。
僕らは当時流行っていたシンセも使ったけど、サウンドの中心は05R/Wや、天才ウェーブシーケンス・プログラマーJamie SideによるKORG WAVESTATION EX、それとBrendan Slaven aka Ele-Mentaに愛されたKORG Prophecyだった。これらの組み合わせで楽曲の大部分を作っていたんだ。
90年代後半には、僕はJase from Outta Space (JaseFOS)名義でソロ活動を続けた。Tech House、Acid TechnoそれからDrum'n'BassやBreaksなどさまざまなジャンルに取り組み、ダンスパーティーやフェスで多くの国々をまわってプレイしてきた。KORGのシンセはいつも僕の傍らにいた。戦歴を物語るDW8000はその証だよ!
90年代の半ばに共同制作者のスタジオで働いていた時の、オリジナルMono/Polyとの初めての遭遇は忘れることができないよ。アナログシンセでしか出せないディープなBassとPadを初めて味わったんだ。Mono/Polyのオシレーター・エフェクトセクションが奏でるエッジのきいたトーンやユニゾンモードで得られる空気を震わすベース音なんて、それまで聞いたことはなかったんだ。
1998年頃、DAWシステムが安価に構築できるようになり、僕は初の音源レコーディングをしてオーストラリアのアンダーグラウンドシーンでリリースしたんだ。 2001年には、ヴォーカリストにClaire Vanderboom (aka Claire Skies)を迎え、僕自身初の試みであるポップチューン"Do What U Want"を制作した。
初めは「試しにやってみた」くらいだったこの曲は、Infusionが作成した2つのリミックスがきっかけとなって独自に発展していったんだ。その一つはMinistry of Sound (Australia)のClubbers Guide 2003で直ちにリリースされ、後にJames Holdenのコンピレーション "Balance 005"に収録されたよ。
他にもPerthのDave Dean、スペインのClubbervision、UKのNavigation Recordsなどによる、多くのリミックスが生み出され、White LabelやBootlegがSashaやDigweedなどトップレベルの DJのサポートを受けてリリースされることになったんだ。
後にShine MusicのMax Grahamの目に留まり、彼とMartin Vの手によるリミックスがDJ TiestoのMix CD"In Search of Sunrise 4 (2005)"にコンピレーションされるという高みにまで達したのさ。
最近、僕のワークフローはソフトシンセやDAWベースになったけど、コルグのクラシックシンセがKORG Legacy Collectionという形で再現されて本当にうれしいよ。コルグのCMTはソフトシンセ開発のベンチマークとなり、2000年代初期に蔓延していたソフトシンセはハードシンセの劣化版だという観念を解消したんだ。
僕は後に、コルグがANALOG EDITION 2007のためにMono/Polyを開発している事を知って、興奮を抑えることができなかったよ。Mono/Polyサウンド、トータルリコールの利便性、ポリフォニック、ユニゾン拡張、バーチャル・パッチ機能、CPUの進化で可能になったワークフロー、これらはワクワクするコンセプトだった。僕はMono/Polyプリセットのボイシングチームに入るために、オーディションを受けたんだ。そのときから、僕の全てのプロジェクトで活躍してくれているよ。
今日でもMono/Polyへの熱狂は続いていて、僕は128のエキサイティングなプログラムを作ったんだ。
このバンクには、プロフェッショナル・キーボードプレーヤーが満足できるリッチでディープ、そして表情豊かなパッド、ベース、キーサウンドが入っているんだ。
また、前衛的なダンスミュージック・プロデューサーに対しては、荒々しいアルペジオで演奏されたシーケンス、暴力的なリードやSEを用意したよ。
Dirty ElectroやPop Music、R&B、Drum'n'Bass、Electronicaのトラックメイカーならば、このサウンドバンクの中に使えるところがあると思うんだ。
僕はこの特別なサウンド・バンクを、世界中のANALOG EDITION 2007ユーザーに提供出来る事を誇りに思っているよ。
P.S.
このサウンドバンクはアフタータッチに対応するコントローラー・キーボードに、特別にデザインされているんだ。こうした僕の趣向は全てDW8000からきているんだ!
Date : 2007/12/21
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